ロボットアームクローラー MieC Mk-Ⅱ

社内ロボコン大会用に作成したロボットアームクローラー「MieC Mk-Ⅱ」の解説

PS4のコントローラーを使ってロボットアームとクローラーを制御可能、 ロボットの状態が外からわかるようにLEDも設置

PS4コントローラー⇔(Bluetooth通信)⇔Arduino(クローラー駆動DCモータ、アーム駆動サーボモータ、LEDモジュール)という構成

メカ構成

ロボットアームとクローラーのメカ部品は既製品を購入。

参考:banggood (色んなメカトロパーツが売っているので、見ているだけで楽しい)

アルミ製でしっかりした作りにも関わらず中華製のおかげか、国産パーツよりはお安い印象、ただし説明資料は中国語多し。

剛性の分だけ重量(総重量2kg程)があり、おまけにクローラー式の駆動は悪路に強い分

エネルギー効率が悪いためモータとバッテリーはそれなりのパワーが必要。

駆動用モータはコンパクトで高出力のトルクを引き出せるギアードDCモータを使用。

バッテリー

クローラーでのスピーディーな動きの実現のためには、 ギアードモータ推奨の12V以上のモータ電圧印加が望ましい。

しかし、単三乾電池(1.5V)を8本も直列につなげると それ自体が重みとなり、さらにパワーが必要という悪循環に陥るため

今回は、軽量で高出力なリチウムイオンバッテリーを採用。

リチウムイオンバッテリーなら一本で3.6~3.7V出力できるので 4本あれば十分な電圧(14.4~14.8V)を供給することができる。 (実際は2本の7Vくらいでも、ちゃんと動いてくれるが)

今回は18650という規格のリチウムイオンバッテリーを使用。

(前2桁が直径(×1mm)を、後3桁が長さ(×0.1mm)を表しており、18650は長さ6.5cm、直径1.8cmの円筒形バッテリーとなっている)

注意点として、リチウムイオンバッテリーは使い方を誤ると 発火の危険等があるとのことなので

ここは安価な中華製の生セルではなく、保護回路付きの国産のリチウムイオンバッテリーを購入。

参考:安全な18650電池を購入する為に必要な3つの確認事項とは?

本体にバッテリーを取り付けるためのメカ部品は、さすがに既製品にはないため 自分で設計して、3Dプリンタで出力

走行中にバッテリーが落ちないように凹形状を作る等の工夫を実施。

精度や安定性が必要な機構、モジュールはできるだけ既製品を使用し どうしても必要な箇所だけ自前で作っていくスタイルです。

ハード構成

Arduino Megaに下記機能のモジュールを接続

  • PS4とのBluetooth通信  サインスマート(SainSmart) USBホストシールド 2.0  PLANEX Bluetooth USBアダプター
  • クローラーのDCモータ制御用モータドライバ  L298N Dual H-Bridge Motor Controller module
  • ロボットアームのサーボモータ制御用モータドライバ  PCA9685
  • サーボモータ電源用DC-DCコンバータ  LM2596 DC-DC電圧レギュレータ
  • リング型LED(シリアル通信でLEDを制御)  CJMCU 24ビット WS2812 5050

モジュール用の5V電源が複数必要なので センサーシールドも使用

リチウムイオンバッテリー4本直列(14.4V)を モータドライバに直接とDC-DC電圧レギュレータで7V程度に降圧し サーボモータ用の電源として使用

当初はサーボとArduinoの両方の電源も兼ねていたが、動作が不安定になったり Bluetoothが上手く起動しない等の問題があったため Arduinoは別電源(9V電池)とした。

余談として、Bluetoothも相性があるらしく、最初は安価な非純正PS4コントローラーを購入しテストしてみたが、上手く繋がらず。

Bluetooth通信部分はブラックボックスにつき、ネットで実績のある組み合わせが良いみたいなので、純正のPS4コントローラーを購入。

コントローラーなんて何でも良かったはずなのに、PS4本体を持っていないにも関わらずコントローラーだけ買うことになってしまった。 (昔持ってたPS3を売らずに取っておけばよかった。。。)

しかし、安価な非純正と純正を比べると、やはり造りの丁寧さや使用感は純正の方が上だなと実感、さずがsony。

モータと電源のスイッチは個人的好みでトグルスイッチを使用。

動画

初代MieC

MieCの名前は大学の研究室で作っていたロボットの名前から拝借

「社会人になっても、こんなロボットを作りたいな」などと思ってから早十年、ようやく二代目を作成。

初代はDebian Linuxで動かしていたが、今ならラズパイで作り直せるやも。


この記事を書いた人

メカトロ同好部 エルチカ

本団体は、電子工作が好きな人の集まりです。 主に愛知県周辺のメイカーイベントに出展していたりします。 本サイトは、作品紹介やコラムなど掲載しております。

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